社長の日記コーナー
奈良 興福寺 春日大社
春日大社では 広大な敷地 参道がとても長く感じられました ふじの花がきれいでした。
二日目は 豊臣秀吉 醍醐寺三宝院の庭園 気持が落ち着く庭でした。そして 伏見稲荷を参拝してきました。
金沢のおける歴史的建造物の性能評価
金沢工業大学 後藤正美さんのお話です。
4月24日に 午前10時から
片町の佐野家の見学 午後は金沢職人大学において研修が行われました。
土塗り壁 石場建ての家の耐震改修は 建築基準法に適合するには基礎 金物 等の補強が必要である
土塗り壁 石場建ての京町屋を実際 神戸のEディフェンスの振動台で実験するとゆれるんですけどかなり粘りがあります
金沢町屋に関する研修
タイトル
金沢における歴史的建造物の耐震性能評価に学ぶ
伝統木構造の会が主催しています
木構造については 大工でありますから興味があり
ぜひ参加したいと思っています。
一年のうち何度か山歩きします。
今回は 山歩きはできませんでしたが 毎回 見る取立山 なんとなく楽しい気持です
頂上に上がると 白山が正面に見えてきます
いままだ雪で覆われていますが 頂上を超えると 水芭蕉が今頃咲いています
6月頃の山道には ささゆり 秋にはたまにリンドウを見かける山です。
ヨーロッパ建築研修
平成21年2月 石川県住宅総合センターの主催でドイツに建築視察に参加した時の感想報告です。
ドイツ省エネ視察について
今回、平成20年5月にドイツ・ハム市のエコセンター所長のラウシェンさんが来日され、県庁の谷本知事との間に情報交流、人的交流、交流協定を結び、ドイツにおける住宅・建築の省エネ現状を研修するため、今回省エネ視察団を派遣することになりました。
住宅総合センターの照田理事長が団長を勤め、各業界より参加者を募り、ドイツのハム市を環境視察することになり、私もこの省エネ視察に参加させて頂きました。観光なしの全研修でしたが、興味深い内容で、あっという間の一週間でした。
成田より12時間飛行機に乗り、ドイツへ入り、フランクフルトの上空に来て、レンガ色の屋根や同じ様な家が並んでいるのを見ると、ヨーロッパに来た!と感じました。成田からフランクフルト、そしてミュンスターと初日は移動のみで、自宅から24時間かかり、到着いたしました。
2月3日朝、ドイツの日の出は午前8時過ぎと遅いです。
しかしホテルの中は暖かく、外気温の寒さを感じさせません。
ミュンスター市内に出ると外はかなり寒く、池は氷で覆われています。車を優先させるために戦後、自転車道の整備がなされたそうです。
金沢から見ればはるかに自転車に乗る人が多いし、信号機はそんなに高い所ではなく背丈くらいの高さに設置されています。
車道の自動車と自転車に気をつけて信号待ちをし、歩いてみました。しばらく歩くと町並みには葉が落ちている樹木も多く自然にあふれて気持ちも落ち着きます。
町の中心部に8世紀の修道院があり、空に聳え立つ姿は雄大で、昔こんな大きな建物が出来たものかと感心しました。ミュンスターは日本でいうとお寺がある門前町として発展してきたそうです。
商店街は3階〜4階建の建物が連なり、外側から見ると綺麗にリフォームされているが、よく見ると屋根は木造でかなり古そうです。スーパーマーケットで買い物をすると日本と違うのは買い物袋がないということ。 エコバックを早速購入しました。 ドイツでは無駄なエネルギーを使用しないということがここでもわかります。
午後、研修先のエコセンターまで移動です。
道路は右側通行で、大型バスでは道路が狭いように感じられ、かなりの田舎で見渡す限り畑。.樫の木の林、家と、のどかな農村風景で日本にない景色なので、のんびりしている様な気がして、大変気に入りました。
エコセンターのラウシェンさんの説明によると、1975年まではこの地は炭坑で営業しており、現在の業務はドイツにおける地球温暖化対策として、各分野の分析することがなされており、経済分析、エネルギー性能の算出、現場分析、エネルギーアドバイジング、エネルギーパスの発行等の研究がなされており、石川県との共同作業による研修、経済状況などを考え、人材育成として省エネ建築、工法、素材への知識を得るため、毎月1,2度の研修をしてエネルギーアドバイザーを養成しており、カビ対策においても、近年、感心もあり講義の一部に取り入れているとの事です。
ドイツ企業、学校、病院などの公共建物には、エネルギーパスを表示する義務があり、住宅においても、新築物件については表示義務、又、リフォームについても表示しており、 エネルギーパスは住宅売買契約のときの評価にもなり有るもので、国の施策として打ち出されております。
エコセンターでの研修後、施設見学です。
外壁に30cm程度あけた位置にガラス張の壁をもうけて(トロブウォール)太陽熱を利用し、暖められた空気を熱交換で建物の中へと利用している。窓には夏場の遮熱のためのアルミブライドを取り付けて色々と工夫してあります。エコセンター事務所は古い農作業場を改装して周囲の環境にあったドイツらしさを感じさせてくれました。
ドイツでの建築においては、新築37%、既存62%と比率はリフォームが多く、CO2の排出量については、40%は住宅部門であるため削減することを考える事が大事であり、ドイツの政策となっており、法律においては、省エネルギー法、再生可能エネルギー助成法、省エネ・リフォームに関する貸付金と、国が省エネの政策を出しています。
2月4日
600年前に建てられたオーバーウエリス城に向かう。
朝、畑の中の道を延々と行くと、城があり、堀の中は氷っていて、日中でも溶けてはいません。 城の造りは細かいことにこだわっていないようだが、彫刻、その他デザインにおいては、気が引かれるものがあります。
城の中での研修では、ドイツにおけるエコ建築について、建物は限りある資源を考慮し、再生可能資源の利用、環境に有害な物質や、廃棄物の削減についての研修でした。
建て替える事で、生態系への影響とか、建築材料を作るため、又、運搬するエネルギー(グレーエネルギー)を考える。例えば木材を使用するのとアルミを使用することでは、アルミは7倍のエネルギーを使用しており、エコ建築では資材の調達、最終処理までを考慮し、木材の生産性では、生態系への考慮、生産のために、人や動物に影響が出ないように配慮するなどです。
研修終了後、ハム市長の招待で、お城の中で昼食をいただき、今回の団長の照田さんは石川県とハム市長の友好が、これからも深まれば良いと挨拶されました。市長より視察団に、ハム市のマスコットであるエレファントの人形を頂きました。
午後はヴェカ社で樹脂サッシとシャッターの工場の視察です。
長々と続く道で、どこまでも続く畑の中に大きな工場が現れました。
会社案内の後、工場内の見学です。
世界各国に適合するサッシの耐候性の実験、品質の検査、在庫の管理となされています。サッシは補足材を使用すれば、日本でも取り入れることもできるようです。
製品はドイツらしく正確な感じで、ドイツのコンクリートやレンガ造りの家に適応する内付サッシで、内たおし・引き戸とあり、世界で販売しているが、日本ではまだ、取引はしていないそうです。
研修終了後、エコセンター所長のご招待で、食事会に向かいました。
町から離れ、畑の中を延々と行くと、昔ながらの家を改装したレストランに着きました。
ラウシェンさんの友好的な想いが我々にも伝わり、少しずつドイツの人の熱心に人と関わろうとする想いが、伝わってきました。
レストランは昔ながらの農家で、100年以上たっている家を改装した建物です。ドイツの昔の家という感じで、食事は肉とじゃがいもが主流です。
今回は、エコセンターの主催の食事で、我々が食べきれないほどの食材が出てきました。 ドイツでは食べきれないほどの食事で、もてなすのかなと思ったほどです。
2月5日
ハム市からドルトムントのブデルース社に移動です。
暖房設備や太陽熱利用のパネル、まきストーブ、ボイラーなどの見学です。
ドイツは、気候は北海道に似ていて、冷房設備がないため、暖房や給湯を主に考えていて、根本はCO2削減の考え方があり、再生可能エネルギーを取り入れ地球環境が考えられています。
午後は、シュタインフルトへ。
パッシーブソーラーハウスの視察です。集合住宅で屋根のパネルによる熱と、地熱を利用した省エネルギー住宅で、最大に自然エネルギーをうまく取り入れています。
ハム市に戻り、エコセンターの建築家とスイスの大学の先生による、省エネ建築と木造建築についての話。
日本では室内温度についての研修不足があり、湿気と木材との関係、構造性、人体への影響を考えること、エネルギー効率の問題、夏場の冷房の問題と、ドイツの環境の差異をお話されました。
健康、安全、快適性を考え、快適環境とは湿度40%〜70%、気温17℃〜23℃が快適と考えらます。そしてエネルギー効率を高めるためには高気密は大変大事で、空気の取り入れにおいては、有害物質を入れない様にすると良い。
レネ・パウエルさんによると、気候による壁の研究で、気候のシミュレーションをして、壁の機能を見ること、そして建物の20年間の暖房費と製造費の兼ね合いで一番良い断熱材の選択をすることなど、換気においては、暖房エネルギーを減らすため、換気による熱損失を考えなければならない等を学ばせていただきました。
この日の研修は午後6時過ぎまで熱の入った講義で、我々、木造建築を手掛けている者には興味深く、省エネ住宅では、日本もドイツも考え方は同じであるが、日本は条件的には湿度の問題が1つ多くなります。
終了後は講師の方々と食事をし、ビールで乾杯。
先生方とは通訳を介して話し合いました。 どの方も真剣に話を聞いてくださり、親切に応えてくれました。とても勤勉さが伝わってきました。
2月6日
省エネ・リフォームの集合住宅の見学です。
90年前の集合住宅の改修工事で、断熱工事と内装など全面改修をして、家賃45000円の3DKを改修後は65000円で貸すそうです。日本では、解体すれば良いと思われる建物ですが、構造体は組積造で地震がないため、長期間、躯体が長持ちし、解体するエネルギー(グレーエネルギー)と新築の場合と、リフォームの場合の、兼ね合いを検討比較し、判断をするそうです。
あくまでもドイツでは全体のエネルギーのことを考えており、日本との違いを知らされました。
モンセニー視察
巨大なガラス張りの町に感じられました。 1872年からは石炭の町で、1987年の閉山の後に国際コンペでフランス人のモンス−氏の作品が採用され、改修されました。
巨大なガラス張りの建物中に、アカデミー研修所・図書館・ホテルがあり、通常の室温は外気より5℃高くなっており、南フランスのイメージを取り込んだ、水場や植物が点在し、屋根には、ソーラーパネル(1800×2800)が3900枚あり、出力は1000kWで、出力されたエネルギーはこの施設で利用されている。又、炭坑跡地のため、地下ガスが発生しており、そのガスをコージェネレーションで発電排熱利用をして、エネルギーは無駄なく利用していることに感心するばかりであります。
ロックウール社
名前の通り岩石(玄武岩)を繊維状にした断熱材の完成する工程を視察しました。会社におけるエネルギーを使用している量を、会社の玄関にエネルギーパスを掲示してあり感心しました。
見学終了後、ケルンに移動。
夜に大聖堂に向かい繁華街を通り行く。大変賑わっている。ライン川沿いのビアレストランでラウシェンさんを交えて会食する。ドイツのビアレストランらしい雰囲気が十分楽しめました。
2月7日
ケルンメディアパークホテルを出発。
午前8時なのに外は薄暗く、池は氷に覆われ、寒さが気持ち良い。
ケルン大聖堂の概観に圧倒され中に入る。キリスト教徒ではないが、椅子に座っていると、高い天井やステンドグラスを通してくるやわらかな光で、なんて落ち着くのか、又、こんな大きな建物を造ったものだと感動もし、感心してまいりました。
最後に、初めてのヨーロッパの旅。ドイツでは目新しい事ばかりでした。住宅建築に携わっている私には、建物の構造や仕上がりなどを今までは考えており、建物全体が及ぼす環境については考えていなかったように思います。
今回の研修では環境・エネルギーのことを考えさせられる良い機会を与えていただき、これから先、技術者として、環境やエネルギーのことについてアドバイスが出来るように、日々研鑽をしていきたいと思います。
又、最後になりましたが、石川県建築組合連合会からも御支援をいただき、誠にありがとうございました。
平成21年5月
松 本 吉 弘